ほとんどの植物が休眠する真冬ってお花が恋しくなる時ありませんか。そんなあなたにぜひおすすめしたいのが冬に咲くボタン「寒牡丹・冬牡丹」です。
こもで囲われた姿がかわいい

冬牡丹・寒牡丹と聞いて思い浮かぶのは、藁で編まれた雪囲いをした“ゆきんこ”みたいな可愛らしい姿ではないでしょうか。この藁でできた雪囲いは「こも」と呼ばれています。「こも(薦)」とはマコモを粗く編んだむしろのことで、現在は藁を編んで作るのが一般的だそうです。牡丹が雪の重みで折れてしまったり寒さで霜にあたるのを防いでくれています。
春牡丹・冬牡丹・寒牡丹の違い
さて、5月頃咲く春牡丹と真冬に咲く冬牡丹・寒牡丹って、何が違うのか気になりませんか。この違いを整理してみましょう。
春牡丹:ごく一般的に牡丹というと春牡丹のことを指します。ゴールデンウィーク頃に見ごろを迎えるためお寺や観光地では牡丹まつりが多く開催されています。
冬牡丹:春牡丹を適切な温度管理のもと人工的に冬に咲かせた牡丹のこと。
寒牡丹:人工的に咲かせる冬牡丹とは違い、品種的に春と冬に2回咲く性質をもった牡丹のこと。
牡丹の遺伝子的性質としては本来春にだけ咲く一季咲きの「春牡丹・冬牡丹」と春と秋・冬の年に2回咲く二季咲きの「寒牡丹」に分けられます。冬に開催される牡丹まつりなどで展示されている牡丹のほとんどがこの冬牡丹であることがおおいのですがせっかくですから「寒牡丹」も愛でたいものですよね。どうやって見分けたらよいのでしょうか。
冬牡丹と寒牡丹の見分け方

冬牡丹と寒牡丹の見分け方で一番わかりやすいのは、青々とした葉がついているかどうかで判断します。ぱっと見ると、冬牡丹のほうが、茎も青く葉も多く茂っているので目を引かれがちなのですが寒い冬だと知りながら花をつける寒牡丹の強く凛々しい花容も楽しみたいものです。
寒牡丹おすすめスポット
寒牡丹はどこに行けば見ることができるのでしょうか?
奈良県石光寺
寒牡丹といえばやはり奈良のお寺「石光寺」です。約200種40品種の寒牡丹を1か所で鑑賞できるのは全国的も大変めずらしいといえます。春にはさらに多く約2700株の牡丹や芍薬も咲き競います。
施設名:石光寺(せっこうじ)
公式サイト:https://sekkouji.or.jp/
所在地:〒639-0273 奈良県葛城市染野387
問合わせ:TEL 0745-48-2031
公共交通:近鉄 二上神社口駅 徒歩13分
開花時期:12月~1月初旬
入園料:大人400円 子供200円(小学生以下)
冬牡丹おすすめスポット
寒牡丹の展示は少ないですが、冬牡丹が見事なおすすめスポットがあります。冬牡丹まつりが開催されていたりとイベントとしても盛り上がっています。
上野東照宮 冬の牡丹まつり

40品種160株の冬牡丹が咲き競うのは関東でも最大級。1月からは香しいロウバイも開花します。冬の高い青空とロウバイの黄色、そして牡丹の彩り豊かな色彩にうっとりします。
施設名:上野東照宮
公式サイト:https://uenobotanen.com/schedule/winter/
所在地:〒110-0007 東京都台東区上野公園9-88
問合わせ:TEL 03-3822-3575
公共交通:JR上野駅 公園口より徒歩5分 ※上野動物園の隣(駐車場なし)
開花時期:元旦~2月下旬
入園料:大人1000円 小学生以下無料
まほろば冬咲きぼたんまつり

会場:JR高畠駅「太陽館」
公式サイト:https://www.town.takahata.yamagata.jp/kanko/tanoshimu/festival/1371.html
所在地:〒999-2173 山形県東置賜郡高畠町山崎200−1
問合わせ:TEL 0238-57-3844 高畠町観光協会
公共交通:JR高畠駅からすぐ
開催時期:毎年2月中旬頃
入園料:なし
あしかがフラワーパーク

冬のイルミネーションでも有名なあしかがフラワーパーク。お花の少ない冬には雪囲いされた冬牡丹の展示が行われています。世界に誇るイルミネーションと冬牡丹のコラボレーションも見事ですよ。
施設名:あしかがフラワーパーク
公式サイト:https://www.ashikaga.co.jp/index.html
所在地:〒329-4216 栃木県足利市迫間町607
問合わせ:TEL 0284-91-4939
公共交通:JRあしかがフラワーパーク駅から徒歩3分
開花時期:1月上旬~2月下旬
入園料:大人400円~ 小学生200円~ ※開花状況によって変動
まとめ
初夏のイメージが強い牡丹ですが、寒い時期に咲く寒牡丹・冬牡丹も情緒があって素敵ですよ。機会があったら魅力に触れてみてくださいね。